孤独のかたち
塚原理恵 著
(「民主文学館」;編集・発行 日本民主主義文学館 発売 光陽出版社)
四六判上製  頁数:312頁 定価(1429円+税)
発行日:2011年7月5日
ISBN978-4-97662-529-1

● 錯綜する人間関係のリアリティと、一人の人間として、看護師としての喜び、哀しみが胸に迫る。命の重みを主張してたたかう看護婦たちの姿は凛として美しい。(川嶋みどり 日本赤十字看護大学名誉教授)

● この一冊に収められた九編の短篇小説は、塚原理恵さんの凡そ半世紀に及ぶ看護生活のなかから生みだされた。「本当の看護」を求める真摯な情熱と飽くなき向上心に溢れたその人生が作品の力となっており、医療・看護に従事する多くの人々の存在とその苦闘を伝える一作一作は、病気や病院とのかかわりなしには生きて死ぬことのできない私どもにとっても、切実な問いかけと訴えに満ちた白衣の文学である。  (澤田章子「解説」より)

【収録作品一覧】 「灯り」「酸素マスク」「献体」「たびだちの色」「プロテーゼ」「アンネのバラのように」「ナースコール」「贈り物」「孤独のかたち」