ISBS:978-4-87662-651-9

著者名:梁正志

四六判 上製 516頁 定価(本体2,000円+税)

差別、貧困、戦争の傷痕――
北朝鮮帰還運動と安保闘争、公害問題で揺れた時代
日本人の母と韓国人の父をもつ正壽(まさひさ)が見たものは。

この作品は著者の体験を基に、戦後の日本をもう一度振り返ってみたいと思い執筆した小説。
第一部は北朝鮮への帰還運動を題材として、主として朝鮮人差別・民族差別をテーマに取り上げた。
第二部は主として戦争をテーマに公害問題なども取り上げ、正壽の小学校高学年から中学校時代・思春期を描く。日本人の母と韓国人の父から生を受けた正壽が、民族的葛藤に苦慮しながらも、やがて克服し差別社会に立ち向かおうとする過程の物語。
(「あとがき」から)