碓田のぼる 著

4/6判 上製本 定価(本体1500円+税)

 長い間、手許に残してきた、先輩、友人、知己などの古い手紙やハガキなどを、時あって読み返すとき、そこに、書き手と読み手との、二者だけの回路に、その後の歴史が積み重なってきていて、ある種の社会性を帯びてきていることを感じます。
こうした書簡の送り手と受け取り手とが交し合った、単線回路に立ち会っていただき、今を生きるうえでの、何がしかのよすがを得られるならば、著者としては望外の幸せであります。(本書/「はじめに」より)